あの老舗焼きそば屋が移転、やっと訪問できた
札幌市で焼きそばといえば「やきそば屋」と答える人が多い。黒猫もそう答えられた人である。
最初は知らなかった。友達に連れられた時は普通に「美味しい焼きそばが大通りにある」とだけ言われついて行った。これが最初の話だ。そこは食券制を採用しており、まずは自販機で麺の量と具材、あとはセットメニューを選ぶ。そして席に座り店員へ食券を渡し調理が始まる。とここまでは至って普通なのだ。しかしここから「美味しい焼きそば」が始まる。
店主が鉄板へ中華麺を投入し炒める。炒めながら具材も焼いてゆく。そして皿に盛り付け黒猫の目の前に提供される。そこには味付けされていない焼きそばが出てきた。そうこれが「美味しい焼きそば」である。
目の前に置かれたソースや醤油、カレーなど十数種のタレを提供されたお客が味付けするという、これに前代未聞の衝撃を受けた。こんなの聞いたことが……ある。このスタイルで提供している飲食、それは焼肉屋である。特に食べ放題系だ。肉に味付けされているのもあるが、タレに数種のスパイスや薬味などを入れ、焼いた肉につけて食べる。まさにそう、焼いた麺にタレをかけるスタイル。
楽しい、めっちゃ楽しい。いろいろと十種以上から選べ、さらに組み合わせることで無限ともいえる種類が誕生する。そして自分の好きな組み合わせを探すのである。それが楽しい。組み合わせや配合比を考えるのが楽しく、一口食べては考えタレを追加し、気に入ればこれを足してみようと次に進む。気が付けば皿の上の麺がなくなっている。満腹だ。
大通り店の時はカウンターがU字型で全席から鉄板が見えるところであった。そして今回は移転後のアスティ45の地下にある店だ。カウンターとテーブル席となって座席数が増えている。店の形こそ変わっているが食券やタレ、張り紙にいたるまで同じなのは良かった。相変わらずの提供方法で出される焼きそばは美味しい。そして楽しい。もっと食べたいが、これで満腹だ。
北海道の有名店を巡るのは楽しい。これだけ広い土地である。そして美味しい食材も揃っている。
しかし、もし北海道にくることがあれば立ち寄って欲しい。ローカルで地元民が好むお店に。通う魅力がある、ローカル飯の一つだ。
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